コンプライアンス違反事例 NO.15 IT関係(違法コピー)

【1】違反概要

 パソコンスクール経営E社で違法コピーしたソフトウェアをスクールで使っていたところが発覚した。

【2】発覚の結果会社が被った被害

 従業員の違法コピーを漫然と放置したこと、違法コピー防止に関する管理体制が不備であったことなどを理由に、代表取締役の個人責任が認められ、損害賠償額が3,900万円となった。

【3】考えられる原因

 1)違法コピーに対する罪の意識が希薄な上、露見することは無いと思っている。
 2)上司経由で購入申請をすると何日かかかるが、直ぐに必要なため違法と知りながら軽い気持ちでコピーしてしまい、そのままズルズル使っている。
 3)購入費用が高いため、会社ぐるみで違法コピーと知りながら行なっている。

【4】再発防止策

 1)違法コピーは犯罪行為であり、違法コピーが発覚したときの損害賠償金の高さを認識し、結局高くつくことを社員に徹底する。
 2)PCソフトのライセンス管理を行い、購入ライセンス数と使用中ライセンス数を定期的に照合する。

【5】再発防止策を機能させる歯止め

 違法コピーが高くつくことを社員へのコンプライアンス教育にて繰り返し説明し理解してもらうことと、ライセンスソフトのCDなどを一元管理し、勝手にコピーが出来ないような管理の仕組みを構築し、定期的に棚卸しを行なう。