コンプライアンス違反事例 NO.03 トップの不祥事 (経営トップによる盗撮)

【1】違反概要

 JR駅構内で女性のスカート内を盗撮したとして、情報システム・サービス業C社の元会長が容疑(東京都迷惑防止条例違反)を認め、書類送検された。

【2】発覚の結果会社が被った被害

 C社社員および関係者が、お客様および世間一般から冷たい視線をあびることとなった。
本人は全ての職を辞退した。

【3】考えられる原因

 外人社長の着任により、会長職からはずれ、肩の荷が下りた状態になっていたことが引き金ではないかとの憶測がある。
また、この種の不祥事が会社に与える影響認識の欠如と、個人が失う損失に思いが至っていなかったと思われる。

【4】再発防止策

 1)この種の不祥事を起こした場合の、個人に課せられるペナルティーを社員全員に十分認識させるような社員研修を定期的に実施する。
 2)盗撮により興奮・快感が得られるのなら、それ以上熱中できることに集中することの大切さを上層マネージメント教育にて徹底する。

【5】再発防止策を機能させる歯止め

 定期的なマネージメント教育の実施確認を行なうとともに、精神的に追い詰められた状態や善悪の判断に間違いを起こしそうな兆候があれば、本人を取り巻く周りの関係者が気付き対応できるような組織風土を醸成すべく、風通しの良い組織やコニュニケーションをマネージメント層の全員が率先垂範するようあらゆる機会で繰り返し徹底する。